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著者プロフ

➊ペンネーム

トコトン無臭君 

➋学歴

早稲田大学商学部卒業

❸経歴

・中学1年「頭皮脂君」になり、匂い気になり始める

・中学2年「頭髪異臭君(冬型)」になり、悩み深刻

・マンダム「モワトレ薬用商品」に救われたが、消費者のアナフィラキシーで、販売中止。

・一念発起し自力で「頭髪異臭君」解決を決意。

・医薬品に辿り着き自身の「頭髪異臭君」好転。

・「頭髪異臭君(通年型)」の解決に向け行動。

 -国立大学への共同研究打診(辞退)

 -日本皮膚科学会へ相談(受け入れられず)

 -国立研究機関へ依頼(回答得られず)

 -大手製薬会社2社へ相談(進展せず)

 -厚労省難病対策課とWEB面談(特例受付せず)

 -クリニック→紹介状→東京科学大学病院皮膚科受診(対応困難)

 -患者会立ち上げ検討(断念)

 -自力でプロトコル実施

 -体験知として情報発信 

➍コメント

自分の身体に何が起きているのか分からないまま、ただ冬のニオイに人生を振り回されてきました。

長年悩み続け、諦めず試行錯誤を重ねた末、幸運にも好転体験を得ることができました。

しかし、この症状に関する情報は、ネットやマスメディアを探しても、35年間ほとんど見当たりませんでした。

医学書にも載らないような症状に苦しみ、好転体験を経験し、ようやく仕組みが少しずつ見えてきた頃、日本だけでなく世界にも同じように深刻に悩んでいる人が存在することを知りました。

ーーその時、皆さんならどうされますか?

同じ苦しみを繰り返してほしくない、誰も本格的に取り組まない(取り組めないのなら)、自分がやるしかない。そう考え、「自分の道」と信じ、30年勤めた会社を早期退職しました。

憲法では「健康で文化的な最低限度の生活」が保障されています。

けれども現実は、「そんな症状は存在しない」と片づけられてきた例は少なくありません。

化学物質過敏症、過労死、シックハウス症候群、片頭痛、電磁波過敏症、慢性疲労症候群──挙げれば枚挙にいとまがないほどです。

希少疾患は、WHO(世界保健機関)によれば6,000~8,000あると言われ、日本でも状況は同じだと考えられます。しかし厚労省が指定する「指定難病」は2024年でわずか338疾患にとどまっています。

それでも、この「頭髪異臭君」という症状に悩む人が、日本だけでなく世界中に存在することを私は知っています。日本国内だけでも、少なくとも数万人以上は実在すると考えています。

NHKや民放などのドキュメンタリーを通じて社会に届けたいと考えたこともありましたが、資金や環境には限界がありました。

だからこそ、自分が出来る範囲で、このホームページやAmazon Kindle本に記録を残し、必要とする人に届く道を作ろうと決めました。決定的な好転体験に至らなくても、ヒントになる情報を届けたい。それが同じ当事者である私にできた精一杯です。

人数も少なく、報わにくく、評価されにくい、この活動。

現実は理想やロマンだけでは続けられません。これまでの記録を残すことで一区切りとし、これからは再就職を目指します。

誰にも理解されない希少な症状に一人で挑み、30年間ご自宅に半引きこもりの「通年型」の女性から頂いた「ニオイを気にせず、人とお付き合いしてみたいです。私の夢です。。」というメールに何度も目頭が熱くなり、背中を押され、これまでの活動を支える精神的な柱になりました。

残念ながら、医療や研究機関からの協力支援には辿り着けませんでしたが、自ら対処した私の体験知が、少しでも誰かの助けになるのなら――それだけで、私は救われる気がします。

当事者に幸あることを願っています。

著者の後ろ姿の写真
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