<頭皮脂君編:第1部・第1章>
一日洗わないと頭臭い!私が考える【頭の洗い方】の重要性
さて、私の考える「頭の洗い方」ですが、以下、順を追って説明しますね。重要なので、2章に渡ってご説明します。
※『頭髪異臭君』(頭皮というより髪が臭くなる悩みの方)は第2部の記事内容が合致しています。
洗い方の第1ステップ【予洗い】の重要性
いきなり、ありきたりな話で恐縮ですが、予洗いの重要性についてです。
予洗いは、最終目標である「皮脂の除去」に至るまでの4つのステップのうち、最初のステップとなります。
①予洗い(1分)
②湯舟に浸かる(10分~15分)
③頭皮クレンジングとすすぎ
④シャンプーと十分なすすぎ(2~3分)
入浴には理想的な手順があると考えています。
頭の洗い方を、食後のお皿の油汚れの落とし方を例に考察
さて、少し話は変わりますが、皆さん、半日、一日、と時間の経過した食事用のお皿を洗ったことは勿論あるかと思います。お皿に付いたそのソースやマヨネーズといった油汚れを、どう落とすのが効果的か?という話です。

これ、時間がたつほど皮張りして、カピカピになって落としにくいんですよね。。
スポンジに少し水を含ませて、洗剤を付けて、いきなりお皿をそのまま洗うよりも、事前にお皿を水に漬けておいて、お皿と油の界面剥離と、油以外の成分の流動性の向上により、汚れを事前に浮き上がらせやすくした状態にでき、それほど力を入れなくても、汚れは落ちやすいかと思います。
これと同じように、頭皮に詰まっている皮脂や汗などの汚れを浮き上がらせやすくする為に、事前にシャワーで最低1分、頭皮をモミモミしながら、汗や表面の汚れを落とすと同時に、頭皮を十分濡らして、お湯を浸透させておくイメージが重要です。
実際の頭皮の、皮脂汚れを落とす難しさを踏まえた、頭の洗い方を考察
ましてや頭皮は、お皿と違って、ものすごい数の小さな穴(毛穴)が実際にあり、その穴一つ一つに、匂いの元になる脂汚れが潜んでいるイメージを強く持ってください。具体的には、毛穴からは角栓様物質(かくせんようぶっしつ)が顔を覗かせています。
成人の方は、約10万本の髪が生えているようです。一つの穴から2-3本生えているので、4万個ほどの穴(よ、4万個もですよー!)を、たった一日一度の、20~30分程度の入浴で、どうやって綺麗にするか想像してみてください。

上の図では、ざっと1575個の穴がありますが、これの25倍、25枚ほどを洗うのです。イメージできますか?
縦に5枚、横に5枚で、25枚です。一度のお風呂で洗い切る必要があります。
ここは皆さん、実際に上の図を見ながら想像して頂きたいのですが、穴の向こう側から何かしらの圧力がかかり、一つ一つの穴の中から、かつ、全ての穴から押し出されてくるモノを、どう綺麗にするのが良さそうでしょうか?
ヨーグルトのようなものならまだしも、じっとり系の脂です。さらに、以前、毛穴に詰まった皮脂は、今でも穴に頑固にへばりついている角栓に変化しているものもあるかと思います。ましてや、洗髪に限ってですが、邪魔者でしかない髪の存在があるので、地肌をダイレクトに洗浄することを妨害してくるのです。本当に皮脂は洗い落としにくいのです。
「表面がつるつるのお皿よりも、頭皮の方が、脂汚れを落とすのは、圧倒的に難しい」というのが事実ですし、難しいものに対処する場合、十分な下準備と、しっかりとしたアフターケアが大事です。先ずはその下準備が予洗いなのです、と言っています。
そして、如何に予洗いとその後のすすぎが大事かを感じてもらえたら半分成功です。予洗いのシャワー1分は、短いようで結構、長いです。『頭皮脂君』には有利に働くと思います。
勿論、皆さんが学校の理科や家庭科で習ったかと思いますが、「水と油は分離する」ので、予洗いなどでは汗などは取れますが、毛穴に詰まった頭皮の脂が取れるというような事は基本ないと思います。匂いの元になる脂を取るのは、その後に使用する、界面活性剤である石鹸やシャンプーの乳化作用によるものです。とにかく、予洗いは大変重要な下準備なのです。
因みに私は、過去に、マイクロスコープを購入して、洗髪前後のビフォーアフターで毛穴から顔を出す「角栓様物質」をじっくり観察したことがありますが、正直、「え?こんなにまだ汚れって残っているものなの?」と愕然としました。

一念発起して、さらに入念に洗髪して、「今度こそは綺麗な画像が見れるはず!」と期待に勇んで、頭皮の状態を確認しましたが、これまた唖然としてしまいました。意外と残っているのです。。
本当に皮脂汚れって、落ちにくいものなのです。
こういう経験をしたから、ここまで強調していますし、本番であるシャンプー前の、下準備が大事でーす!と言ってます。
仕事の8割は「準備」と言われますが、洗髪においても似たようなものかもしれません。
一日洗わないと頭臭い!洗い方として、手桶ではなく【シャワーを使用】
頭の洗い方のポイント① 圧倒的な湯量の差
見落としがちなのが、洗い流す器具です。
私は、昭和の人間、当時の主流は、豪快にお湯を体や頭にぶつけるイメージでの「手桶」でした(昭和は昭和で、えがったなぁ。んだんだ!(笑))。そして、濡れタオルで体をバチン・バチン叩く、漢(おとこ)のイメージ(笑)

片手で「手桶」を使って湯舟からお湯を豪快にすくい、残りの片方の手で髪を勢いよくバシャバシャさせながらシャンプー泡を落としたりするのですが、汚れ落としには限界があります。「手桶」一回ですくえるお湯の量は限られています。そして、そのシャンプー泡のすすぎ回数も、まあ、せいぜい5回、多くても10回は行かないでしょう。圧倒的な湯量となる「シャワー」をご使用ください。その湯量は「手桶」でいうと30~40回位に相当するかと思います。
頭の洗い方のポイント② 自由な両手の使用
「シャワー」を壁に引っかけている状態にすると、シャンプー後であれば、自由になった両手を使って「皮脂汚れ」を頭皮の根元から落とせます。もう一つのやり方として、毛髪量の多い女性向けですが、片方の手で女性の長い髪をかき分けながら、もう片手でシャワーを持って頭に当てると、頭を万遍なく濡らすことが出来るという方法もあります。要は、両手がフリーか片手がフリーかの違いです。私は、予洗いやシャンプー、すすぎなど総合的に判断すると、両手をフリーにする方が結果的に皮脂汚れが落としやすいと考えています。ただし、頭皮や髪の濡れない場所がないよう、頭を前後に振る工夫も必要です。
頭の洗い方のポイント③ 頭皮の臭い匂いを消すのに水道料金をケチらない
臭い匂いを改善する事に「水道料金」をケチらない、という意識も大事です。因みに200L以上入る浴槽に、水を張った場合の水道料金は、50円くらいです。この湯量をたっぷり使う場合の「シャワー」ですと、1回20円くらいかと思います。ごめんちゃーい!と親に甘えちゃって下さい(笑)。
また、『頭皮脂君』の改善の為に試行錯誤した中の1つ、「ウルトラファインバブル」のシャワーヘッドへの変更があります。確かに、汚れは落ちやすいです。ビフォーアフターで水質の濁り具合を目視確認したこともあります。ただ、非常に高価なものなので、先ずは、「私が考える頭の洗い方」を優先して見直して頂く方が、良いかと思います(笑)。
頭が臭くならない【理想的な入浴の手順と洗い方】
まず、理想的な入浴の手順は、以下です。因みに、何にとって理想かと一言でいえば「匂いの元凶である、汗と皮脂の効率的な除去」です。
①予洗い(1分)
②湯舟に浸かる(10分~15分)
③頭皮クレンジングとすすぎ
④シャンプーと十分なすすぎ(2~3分)
それぞれの手順の詳細は、以下、おすすめの頭の洗い方、をご覧ください。
さて、朝風呂派の私のケースですが、まずは頭皮や髪を、予洗いで十分濡らした後に、湯舟に10~15分、浸かると(実際には湯舟でのんびーり、歯磨きとひげ剃りタイムです(笑))、体温上昇によって頭皮が蒸した状態になり、発汗や頭皮の一時的な柔軟性の向上もあり、毛穴が開いて皮脂が頭皮から浮き上りやすい状態になり、その後に洗髪した方が、皮脂汚れが落ちやすいです。
時間が無い時、思わず湯舟をスキップしてしまいますが、このスキップによって効果の差を感じる時が、何度かあります。「あれー?今日はなんか、臭うぞ!? あ、そーいえば」と。湯舟では、頭に濡れたタオルでも置いて、頭皮を蒸すような、「温泉イメージあるある」も良いかと思います。この時に、頭から汗をかくほど、ニオイ対策は有利になると考えて下さい。とにかく、これもシャンプー前の下準備です。

お風呂は、『頭皮脂君』にとって、その日一日、或いは翌日の一日を左右するほどの超重要なビックイベントなのです。皮脂腺や汗腺が一番集まる頭皮の洗浄は、お風呂20~30分の短期決戦、まさに戦場(オヤジギャグ、すいません)、事前に作戦を十分練って、心して取り組む必要があります。
そして、頭の洗い方を科学する、サイエンス思考をご自分なりに取り入れて見てください(笑)
「お風呂なんてさー、時間が勿体ないし、面倒だし、軽く、さっとでいいんだよ!!」という意識が一番マズイです。
この章のまとめ
『頭皮脂君』の方の悩み解決に向け、土台となる「私が考える頭の洗い方」からご紹介しております。匂いの元凶となる皮脂は、取り除くのが大変難しいということをご理解頂くために、例え話とマイクロスコープでの実話をもとに考察を展開しました。皮脂の効率的な除去方法=理想的な入浴の手順は、①予洗い(1分)②湯舟に浸かる(10~15分)③頭皮クレンジングとすすぎ④シャンプーと十分なすすぎ(2~3分)、の4ステップです。