頭皮の匂いケア!【予洗い】とは、頭皮の臭いとべたつきの元凶である皮脂および汗を取り除く1歩目!
予洗いとは?
予洗いとは、シャンプー前の作業の一つで、シャワーのお湯だけを使って、頭皮や髪を濡らし、頭皮や髪に付着する汗や汚れの大半を事前に洗い落としてしまう作業です。勿論、皮脂は脂であり、水と油は分離することから、予洗いでは皮脂は落とせませんが、匂いの間接要因である汗は落とせます。そして皮脂を落としやすくするための、下準備ができるのです。
尚、予洗いの際の手の使い方は、指の指紋側である指の腹を使って、お湯を介して頭皮をマッサージします。つまり、下から順に「頭皮+お湯+指の腹」の構成となります。この3層構成は予洗いが終わるまで常に意識してください。
因みに、爪は使いません、指と手のひらのみです。予洗いの時間は、毛髪量によっても変わるかと思いますが、男性であれば1分もやれば十分かと思います。ロングヘアーの女性の場合は、1分かそれ以上は必要でしょうか。予洗いは、髪のキューティクルの保護にもなるので、髪質を気にされる女性にはマストです。
予洗いの重要性とは?
皆さん、『頭皮脂君』において、頭皮が臭くなる、匂いの元凶は何か、考えるまでもなく感じますよね?
汗と皮脂の2つですが、その1つ、皮脂の方はとても落としにくいものなのです。多くの方がご自分の毛穴に詰まる皮脂を、マイクロスコープで見たことが無いかと思います。私は自分の現実を自分の目でよく見たことがあるので、それを踏まえて話をしています。
この皮脂を効率的に除去するために、以下「入浴手順の基本①~④」の、4つのステップを踏む必要があります。
そして、予洗いは、お風呂での最終目標である「皮脂の除去」に至る4つのステップの最初の一歩となります。また、予洗いによって、シャンプーの泡立ちにもつながる、濡れ環境が整います。
頭皮の匂いケア!【理想的な入浴手順】とは
入浴手順の基本①~④
頭皮の匂いの元凶の1つである皮脂について、効果的に落とす手順は、以下のとおりです。
①【予洗い(1分)】=頭皮と毛穴と髪にお湯が浸透し、下準備が完了
頭皮と髪を、事前にお湯で十分濡らして、お湯を浸透させておくことで、汚れ成分の流動性が向上する下準備が完成します。
②【湯舟に浸かる(10~15分)】=発汗+毛穴の開き=皮脂が浮上しやすい環境が形成
体温上昇によって、発汗と毛穴の開きにつながります。皮脂が、毛穴や頭皮から浮き上りやすい環境ができます。その後に洗髪した方が皮脂汚れが落ちやすいです。
③【頭皮クレンジングとすすぎ】=皮脂除去の第1弾
水と油は分離する性質により、皮脂は水では落とせません。ただ、クレンジング剤の主成分は油であり、匂いの元凶となる皮脂も脂です。油と脂は同類なので、その親和性を利用して、油を使って脂を落とします。クレンジングは皮脂除去の第1弾です。すすぎは、この後にシャンプーと十分なすすぎが控えていますので、ほどほどにすすげば良いかと思います。
④【シャンプーと十分なすすぎ(2~3分)】=皮脂除去の第2弾
先ほどは油と脂の親和性を利用して、皮脂を落としました。今度は、アプローチが変わります。シャンプーの主成分である界面活性剤の乳化作用を利用して、皮脂を落とします。先行した予洗いや頭皮クレンジングによって、十分な濡れ環境が、頭皮や毛穴や髪といった頭全体に出来ていますので、シャンプーの泡立ちが極めて良い環境になっています。シャンプーにおいては泡こそ皮脂除去の鍵になります。
プロセス簡略化の考察
もし、仮に、①予洗い②湯舟③クレンジング、の①②③を省略して、いきなり④のシャンプーに行く場合、以下のことが容易に想定されます。
・シャンプーの泡立ちが悪くなる
・匂いの元凶の1つ、汗は何とか落とせるか
・匂いの元凶のもう1つ、皮脂は毛穴に詰まったままになる
・プロセスが不十分なので、洗っても頭皮が臭いまま
①②③④は、プロセスが多くて面倒という声もありそうなので、1つでも簡略化できるか無理やり考えてみます。
①の予洗いは、皮脂除去の下準備で重要なので、削れない。
②の湯舟に浸かるのは、汗をかいて毛穴を開かせて皮脂を浮かびやすくする環境にする事から、これも削れない。
③のクレンジングは、ニオイの元凶でもある皮脂汚れを落とすことに特化した作業なので、これも削りたくない。
やはり、①予洗い②湯舟③クレンジング④シャンプーは、最低限の匂い対策のプロセスとなります。ただ、強いて上げるとすれば、③のクレンジングでしょうか。。
プロセス変更の考察
今度は、順番の変更を考察します。もし、仮に、上記①②③④の順番ではなく、逆行する順番である④③②①の順番にする場合、以下のことが容易に想定されます。
・シャンプーの泡立ちが悪くなる
・匂いの元凶の1つ、汗は何とか落とせるか
・匂いの元凶のもう1つ、皮脂は、毛穴に残りやすい
・予洗いと湯舟の本来の意味が無くなってしまい、すぐに頭皮が臭くなる
ただし、③と④をひっくり返した、①予洗い②湯舟④シャンプー③クレンジングの場合は、それほど悪くは無い気がします。何故なら、皮脂の取り方の2段構えの順番③クレンジングと④シャンプーを入れ替えるだけなので、皮脂を取り除いて匂いを消す効果は維持されるかと思います。
「クレンジングをした後にシャンプー」という先入観は置いておいて、実際に私は③クレンジングと④シャンプーをひっくり返した①②④③を何度かやったことがありますが、①②③④とそれほど変わらない気がしました。
①②④③の生きる道ですが、例えば、頭皮クレンジングをやりすぎると髪が傷んでしまうので、クレンジングは週に1回程度という方は、髪のキューティクルの保護が出来るシャンプーやトリートメントを先行した後に、頭皮クレンジングするという工夫の余地もあるのかもしれません。ただ、しっくり来ない気もします。
この辺になると、もう個人個人の柔軟な対応が求められる部分で、絶え間ない試行錯誤でご自分なりの答えを探って頂ければと思います。
頭皮の匂いケア!【すすぎ】は、頭皮の臭いとべたつきの元凶である皮脂を取り除く、締めくくり
すすぎは、より多くの時間を意識
また、すすぎは、予洗い以上にしっかりやるべきです。
よくありがちなのは、「『頭皮脂君』は後々臭うから、なるべくシャンプーの良い香りを残しておきたい」という思いで、すすぎを不十分にすることです。お気持ちは分かりますが、その方の、お風呂後の頭皮ケア対策の手持ちアイデアが少ないがゆえに、そうさせる気がします。
私は、すすぎ不足はむしろ、折角、頭皮の毛穴から取れた皮脂や汗も、頭皮や髪にそのまま残してしまうんじゃないかと危惧しており、予洗い以上に、すすぎは多く、2~3分すべきと思います。2~3分って、これまた、人が感じるより、結構長いです。
また、30秒程度のすすぎでも、だいぶシャンプー泡を落とせる感覚はありますが、そこで止めないで下さい。
すすぎは、皮脂やケミカル物質等の残留を回避できる
髪は、ご存知の通り、表面積が大きいため、様々な匂い物質を付着させる能力が高いです。
匂い物質は、基本的には分子量が高くない低分子量のものです。その匂い物質や皮脂汚れのほかに、シャンプーやクレンジングで先行して使用した、目に見えないケミカル物質等の残留も、2~3分のすすぎで回避してくれます。
改めて、目的を確認しますが、頭をお風呂後に一時的に良い香りにする事ではなく、普段の日常生活の中でなるべく頭を臭くさせないようにする事、の前提で話を進めています。
また「すすぎをし過ぎると髪がすえた匂いになったので、トリートメントしたら改善」という事例もありますので、参考にしてみてください。
頭の洗い方の【まとめ】
ごくごく、ありきたりの話ですが、非常に重要な話でもあります。
頭皮の匂いを消す方法として、お風呂の中での活動の入り口である「予洗い」と、出口である「すすぎ」をご紹介しました。その間にある、頭の洗い方として「理想的な入浴手順」も考察しました。
改めて思うのは、どれも重要な要素ですので、ご自分の頭の洗い方と比較して、不足部分は積極的に試してみて下さい。また、順番なども、ご自分の状況や使用する商品の成分などを踏まえ、ご自分なりに考察して柔軟に対応を図ってみてください。