<頭髪異臭君編:第2部・第6章>
まず、明確にしたいこと
お読み頂く前に、まず明確にしたいのですが、あなたのお悩みは、以下、どちらでしょうか?
| ① 一般タイプ (10人に2~3人) | 頭皮が臭くなる悩み |
| ② 特殊タイプ (1000人に1人) | 外に出ると髪や頭に匂いがつきやすい悩み |
上記1の方は、この記事は特殊過ぎるので合致せず、当サイト第1部が合致しています。
上記2の方は、この記事(第2部)が合致しているので、ご自分の悩みと照合しながら読んで頂ければと思います。
少し分かりづらいので、私が体験した、頭が臭い2種類の症状を以下の通り整理します。

髪の毛に匂いつきやすい【私の症状】

・私は、中学2年(13才)から、48才までの35年間、頭の臭い(頭皮というより髪や頭が臭くなる)に悩み続けました。
・私の場合、夏はまったく問題なく、冬のみに発症する、非常に特殊な症状です(人によっては1年中や春のみ)。
・この臭いは「〇〇の匂い」と適切な言葉で断定するのが難しいのですが、とにかく、良い匂いではありません。
・外に出ると髪に嫌な匂い、変な匂いがつきやすいですが、家の中で一日過ごせば匂いはそれほど問題にはなりません。
・また、数十分、時間が経つと、匂いは自然と消えたり、雨の日は比較的匂いが抑えられる不思議な一面もあります。
・外に出て、特に冬や春になると、髪に臭い匂いがつきやすい、と感じている方をこの記事は対象にしています。
・そして髪に匂いがつきやすい原因は恐らく「乾燥が原因なのでは?」或いは「排気ガス等の、外の匂いが髪につきやすい!」と思われている方を対象にしています。
・ただ、それは、冬や春といった、特定の時期だけだったり、家の中では問題にならず、外に出て外気に触れ室内に入った時に限って等、特定の条件下ではないでしょうか?
・私は、この症状を『頭髪異臭君』と呼んでいますが、冬の10月から3月までの時期に限って、外の冷気に髪が触れた時に限って起きる症状で、35年もの長い間、悩み続けましたが、ようやくこの問題を大幅に軽減できました。
・基本的に、この症状は、何をやっても解決できないかと思います。
・例えば、毎日お風呂に入って髪を綺麗に洗っても、頭の臭いに効くとされるスカルプシャンプーを使用しても、髪に嫌な匂いがつきやすく、目に見える効果が期待できないと思います。
・その髪についた匂いは、私の場合、非常に独特なもので、気持ちよくは受け入れにくい匂いでした。
・この症状が発生する期間は、本当に生きるのが辛すぎるほど。
・意識過剰になっているため、自分の後ろから、他人が咳き払いする音がすると「あ、臭っちゃった?」と体が「ビクン」と反応したり、風の流れは、今はこうだから、あーだからと、風上と風下を計算して、風下を歩いたり、風下に座ったりします。
・一日の中で、時間の経過とともに悪化する髪の匂いが、気になって、気になって、トイレでこっそりクンクンする日々。正々堂々から、かけ離れ、まるで自分がコソコソ人間のようで、「もー、こんな人生いややー!」
・私の学生時代も悲しいもので、全く恋愛を思い切り楽しんだ記憶がありません。唯一の救いは、夏を中心とした、5月~9月は全く気にもならない点です。
髪の毛に匂いつきやすい【私の悲しい出来事】
<髪に匂いがつきやすいせいで、自分に好意を寄せてくれた女性を失望させる>

・浪人時代、1年間予備校に通っていました。
・真後ろの席の女の子が、どういう訳か私のことを好きだったようで、講義の合間の、教室や廊下ですれ違うたびに「大好きですオーラ」が出ていました(どーせ、あんたの勘違いやろ?(笑))
・元々、照れ屋だった私は、その女の子に勇気を出して自ら話しかけることができず、1つでも上のランクの大学に行くために本気で勉強をしていました(毎日13時間)
・今は彼女を求めるべきではない、予備校のお金を出してくれた自分の親に、その感謝を、結果として表現するためにも何とかして1つでも良い大学に入り、親を喜ばせたい、この1年は恋愛や遊びといったことに一切脇目も振らず、とにかく勉強勉強、集中集中、偏差値アップが第一優先。
・そうは言っても、やはり彼女は可愛らしく、自分の中で、なんだか輝いているようで、素敵で、心の中で「なんか、いいなぁ、気になるなぁ」と思える相手でした(恋って、ええなぁ)。
・現役時代だった高校3年、大学受験で全敗、その春から予備校に通い始めましたが、彼女から私を見つめてくる態度が秋ごろから突然変わり始めました。
・今までの「大好きですオーラ」は、嘘のように無くなり、私には目もくれず、全く相手にされていない感じです。
・恐らく、秋ごろから、髪に匂いがつきやすい『頭髪異臭君』のせいと察しはつきました。
・月1テストの時のみ、順番どおりの座席に整列させられ、彼女は私の席の真後ろだったのです。
・その時、彼女に私の髪に匂いがつきやすい症状を、ハッキリ認識されてしまったんだな、彼女を失望させてしまったんだな、「お風呂入っていない、こんな不潔な人になんで恋心を抱いてしまったのか・・」くらいに思われたのかもしれません。そのことに自ら気が付いた時、血の気が引けると同時に、時間が経つにつれ、やり場のない悲しみで、景色が涙でゆがみます。
・ひょっとすると、彼女に彼氏が出来た可能性もありますが、浪人で一番大事な受験前の、秋から冬は少し考えにくいです。
・翌年、無事に大学に入学できましたが、もしこの、髪が臭くなる悩みを抱えてなく、自分と無縁であったなら、春にでも告白もあり得ましたが、現実を踏まえると、あくまで妄想でしかないですね。
私と同じ症状で悩む方の【ネットでの現状】
皆さんに、先ずご理解頂きたいのは、髪に匂いがつきやすい『頭髪異臭君』の症状は、非常に特殊な症状のため、周囲の人にその症状を説明したり相談したとしても、悲しいことに、殆ど理解されないかと思います。その実態が垣間見えるのが、ネット上のQ&A系のサイトでもあります。どれほどミスマッチを起こしているか、以下の通り、事例を見てみましょう。
【事例1】
<質問:5月の春の時期、女性による質問>
・髪が少しでも外の空気に触れると、髪に変な匂いがついて臭くなります。
・異様に臭く、自分自身がその匂いのせいで気持ち悪くなり、大変悩んでいます。
・どなたかアドバイス頂けますか?
<ベストアンサーなし、その他の回答>
・きちんと洗髪すること(予洗いからドライヤーの乾燥まで)
<著者のコメント>
・この方は典型的な『(春・外気)頭髪異臭君』と思います。
・私のタイプは『(冬・外気)頭髪異臭君』なので、この方の季節と違いますが、同じ症状なので理解ができます。
・それが判別できるキーワードは「髪が外の空気に触れると臭くなる」「髪に匂いがつく」「異様に臭い」です。
・ベストアンサーがないのも理解できます。
・私も、当サイト第1部の通り、頭の洗い方から乾燥まで、自分なりの研究はしていますが、上記回答「きちんと洗髪すること」は『頭皮脂君』向けであり、『頭髪異臭君』向けとはなりえません。
・回答者の理解を超えてしまっていると思われ、一般的な症状である『頭皮脂君』向けによくありがちな回答になってしまっています。
・髪に匂いがつきやすい元凶は、洗髪方法の中にはないので、この回答の路線では、ほぼ問題解決には至らないと思います。
【事例2】
お医者さんとやり取りができるとあるサイトでは、権威あるお医者さんにも中々理解されにくい現状があります。
質問「髪に匂いがつきやすいのですが、どうすれば良いでしょうか?」
医師「皮脂の匂いではありませんか?」
私からの補足「皮脂の匂いではなく、汗臭いとかおじさん臭いとかの類でもないと思います。」
また、美容院等の美容関係者に相談しても、理解されにくい症状なので、一般的な症状である『頭皮脂君』に対するアドバイス(頭の洗い方、乾かし方、おすすめのシャンプー、クレンジング剤、の紹介)を受けるかと思います。要は『頭髪異臭君』向けではないのです。
髪の毛に匂いつきやすい方が【ネットで空回りする理由】
・臭い匂いが髪につく『頭髪異臭君』は、摩訶不思議で特殊な症状すぎるため、経験して初めて理解できる症状です。
・頭が臭い一般的な症状である『頭皮脂君』と、今まさにテーマにしている特殊症状の『頭髪異臭君』は、似ているようで、全然違う症状です。そもそも悩みの深刻さが違います。
・これまでのネット検索でも、解決策を著者は見たことがないほど、難しい問題と思います。
・さらに『頭髪異臭君』に限らず、匂いはそもそも形のないものだから、具体的にどんな匂いなのかを表現する場合、言葉を限定したり特定するのが難しい。
・これらのことから、未経験者には全く理解されず、コミュニケーションそのものが空回りします。
髪の臭いが発生する主な原因
髪や頭の臭いは単純に「頭皮の皮脂汚れ」では説明できません。私の体験と調査を踏まえると、次のような複数の要因が重なって発生していると考えています。
➊ 外気中の空中浮遊細菌の髪への影響
外気中には空中浮遊細菌(グラム陽性菌:マイクロコッカス、スタフィロコッカス、グラム陰性菌:シュードモナス、胞子形成菌:バシルス等)が含まれており、髪に付着します。いずれも土壌由来の細菌で、晴れた風の強い日は空中浮遊菌が髪にくっつきやすく、雨の日は細菌が浮遊できず地面に落とされるため髪からの不快臭が軽減します。天候による髪の不快臭の強弱は、多くの方が体感としてご存知かと思います。
また、毛髪側・頭皮側は、腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物、皮脂および頭皮の真菌(マラセチアやカンジダ真菌)と相互作用を起こし、独特の臭いを生じさせている可能性があります。
➋ 頭皮由来の真菌・皮脂成分と腸内環境の関与
臭いは頭皮表面の話だけでなく体内からも関与します。腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物が、血中に溶け込み、全身を巡り、頭皮の皮脂やガスおよび真菌が、毛細管現象のように毛先に向かって髪へ移動します。時間経過とともに毛先にこれらが移行し、10時間で1〜2cm、20時間で2〜4cmと進みます(あくまで目安で、皮脂の過剰分泌体質の場合、もう少し移動距離が多いかもしれません)。
また、「頭髪異臭君」の冬型では、温度上昇が不快臭の増幅装置となり、夕方〜夜にかけて臭いが強くなる傾向があります(通年型は様相が少し違うようです)。
❸ 腸内+頭皮の「二面ケア」が重要
体臭の原因は腸内環境と頭皮表面の両方にあり、どちらか片方だけのケアでは好転は難しいと考えています。別記事で好転体験のための具体的な対策(腸内ケア・頭皮ケア)を紹介しています。個人的には抗生物質により善玉菌が少なくなり日和見菌だったカンジダが増殖して発症する、腸カンジダ症を私の場合は考えています。
➍ 社会的理解不足と標準治療の限界
「髪が臭う」という症状は一般常識の外にあり、医学的にも理解されにくいのが現実です。皮膚科診療ガイドラインには「頭皮臭・毛髪臭」という概念自体が存在せず、標準治療の枠組みからも外れています。
そのため、皮膚科医やネットの未経験者の意見だけに頼るのではなく、オーソモレキュラー療法や栄養療法へのアクセス、自らの情報収集、ChatGPT(有料版かつ最新)のような横断的かつ体系的な知識ツールの活用(皮膚+腸+肝+代謝+栄養)が、回復への鍵になると私は考えています。
(ただし、有用性はあくまで「使い方次第」です。入力情報が少なかったりすると時々トンチンカンな回答をするケースもありますが、事前に与える情報の質と量に加え、単発で終わらず多角的に掘り下げて質問することが重要です。結局のところ、質問力と理解力が成果を左右しますので、あくまで自己責任です)
別の記事で詳細の対処法をご案内していますので、確認してみて下さい。
