<頭髪異臭君編:第2部・第5章>
まず、明確にしたいこと
お読み頂く前に、まず明確にしたいのですが、あなたのお悩みは、以下、どちらでしょうか?
| ① 一般タイプ (10人に2~3人) | 夕方に「頭皮」が臭くなる悩み |
| ② 特殊タイプ (1000人に1人) | 夕方に「髪や頭」が臭くなる悩み |
上記1の方は、この記事は特殊過ぎるので合致せず、当サイト第1部が合致しています。
上記2の方は、この記事(第2部)が合致しているので、ご自分の悩みと照合しながら読んで頂ければと思います。
少し分かりづらいので、私が体験した、頭が臭い2種類の症状を以下の通り整理します。

夕方は髪や頭が臭い【私の症状】

・私は、中学2年(13才)から、48才までの35年間、頭の臭い(頭皮というより髪や頭が臭くなる)に悩み続けました。
・私の場合、夏はまったく問題なく、冬のみに発症する、非常に特殊な症状です(人によっては、1年中や春のみ)。
・この臭いは「〇〇の匂い」と適切な言葉で断定するのが難しいのですが、とにかく、良い匂いではありません。
・夕方、外に出ると髪や頭から匂いが発生しますが、家の中で一日過ごせば匂いはそれほど問題にはなりません。
・また、数十分、時間が経つと、匂いは自然と消えたり、雨の日は匂いが比較的抑えられる不思議な一面もあります。
・晴れた日に外出し、風に当たった後、髪や頭から独特の匂いが発生する症状を『頭髪異臭君』と便宜上、呼んでいます。
・朝はそれほど問題ではありません。朝から時間が経過した、夕方になると髪や頭が臭くなります。夕方以降の夜は、頭のニオイは最低になります。
・夕方と言っても、外に出なければ、夕方の髪や頭の匂いは気にならない症状です。
・ネットでもこの具体的な症状のサイトが殆ど見当たらず、Q&A系の悩み相談である質問者でしか見当たらないほど希少な症状です。
・基本的には何をやっても、どんなことを、どれだけやっても、効果がなく、夕方になると髪や頭から独特の匂いが発生します。
・それは例えば、シャンプーの種類を変えたり、髪をよくすすいだり、食生活や運動不足に十分気を付け、睡眠も十分とってストレスを溜めないようにしても、夕方以降の髪や頭の臭い匂いは改善しません。
・私は、夕方以降に特に髪や頭が臭くなる、この症状に35年間悩み、自力で大幅に軽減出来ましたので、同じ悩みを持つ方に発信しております。
夕方に髪や頭が臭くなる、同じ症状で悩む【私の仲間との遭遇】
<喫茶店で、老人男性から漂う、夕方の独特の匂いに一同困惑>

・とある冬の夕方、最寄りのリーズナブルな喫茶チェーン店に行きました。
・1階に空きスペースがなく、私は2階に上がりましたが、2階に到着した瞬間、どこからともなく漂う『頭髪異臭君』ならではの、独特の匂いに遭遇しました。
・とても残念というか申し訳ないのですが、やはり、受け入れられないほどの臭い匂いなのです。
・そのニオイの大元は誰なんだろうと探したところ、70才前後の老人女性3名と老人男性1名の、4名が、外からお店に入り、ちょうどテーブルをくっつけたりして、人数分の席を確保して座ろうとしていた瞬間でした。
・その老人男性は、帽子をかぶっていますが、髪が少しはみ出る帽子です。
・どうやら、この老人男性が匂いの張本人のようです。
・奥さんらしき老人女性も、残り二人の老人女性も、狭い2階のスペースに充満した匂いを、私同様、はっきり認識はしているようなのですが、誰も何もその事には触れません。今日はああだった、こうだったと別の事を一生懸命話しているようにも感じました。
・その老人男性の受け答えも、ご自分の匂いが気になって会話に集中できず、心ここにあらずの数少ない相槌と、差し障りのない言葉少なめな発言程度です。
・その光景に、私は何とも言えない、寂しい思いがしました。
・当の本人は、室内でも帽子をかぶっていますので、周囲に匂いが漏れないよう、一生懸命、気を使っている感じもします。そしてこの症状が発症したのは恐らく15~20才くらいの頃と仮定した場合、現在の70才に至るまでの、なんと50~60年も恐らく付き合わされ続け、それでもこの問題を解決できていない現状を直視したからです。この男性老人の、亡くなるまで、この臭い匂いに付き合わされる可能性の高い人生に悲しみを覚えたからです。
夕方、髪や頭が臭くなってしまう方の【ネットでの現状】
皆さんに、先ずご理解頂きたいのは、髪が臭くなる『頭髪異臭君』の症状は、非常に特殊な症状のため、周囲の人にその症状を説明したり相談したとしても、悲しいことに、殆ど理解されないかと思います。その実態が垣間見えるのが、ネット上のQ&A系のサイトでもあります。どれほどミスマッチを起こしているか、以下の通り、事例を見てみましょう。
<質問:11月の冬の時期、学生による質問>

・朝は全く臭わないのですが、部活帰りに、夕方、電車に乗ると、頭からすごく嫌な匂いがします。そして、家に帰ってくると、さらに頭が臭っています。夏は問題なかったのに、何故なのか分からず、本当に困っています。何故なのか、分かりますか?
<ベストアンサー>
頭皮の乾燥です。
<著者のコメント>
・私も同じ症状を経験したから理解できますが、ベストアンサーは間違っていると思います。
・これは『頭髪異臭君』の典型例です。
・それが判別できるキーワードは「11月」「夕方」「電車に乗ると匂う」「家に帰ってくるとさらに臭う」「夏は問題ない」です。
・回答者の理解を超えているので、(私からすると)よく分からない回答になっています。ネットでもこの回答が本当に多いです。
・私も体験済みですが、匂いの元凶は頭皮の乾燥ではないので、ベストアンサーの路線では、ほぼ問題解決には至らないと思います。
また、お医者さんとやり取りができるとあるサイトでは、権威あるお医者さんにも中々理解されにくい現状があります。
さらに、美容院等の美容関係者に相談しても、理解されにくい症状なので、一般的な症状である『頭皮脂君』に対するアドバイス(頭の洗い方、乾かし方、おすすめのシャンプー、クレンジング剤、の紹介)を受けるかと思います。要は『頭髪異臭君』向けではないのです。
【ネットで空回りしてしまう理由】
・この症状は、摩訶不思議なため、未経験者にはほぼ理解されないかと思います。
・それは、例えば「頭皮ではなく髪が臭い」「基本的に、冬か春のみの時期限定」「30分すると匂いが自然と消える」「外から室内に入った後、臭いが特に強くなる」「外気の影響を受ける」「雨の日はマシ」「時間が経つとニオイが収まる」などになります。
・夕方以降に臭くなる悩みが深刻なので、そのコンプレックスから人に隠したい心理が働き、情報の秘匿性は高く、露出度は極めて低くなります。
・世間から認識されていない症状なので、解決を試みる団体が存在していないと思います。
・『頭髪異臭君』に特有の、独特な匂いの表現の仕方が人によって違い、希少性も高いので、表現の統一すら出来ず、意思疎通も出来ないはずです。
・これらのことから、未経験者には全く理解されず、コミュニケーションそのものが空回りします。
髪の臭いが発生する主な原因
髪や頭の臭いは単純に「頭皮の皮脂汚れ」では説明できません。私の体験と調査を踏まえると、次のような複数の要因が重なって発生していると考えています。
➊ 外気中の空中浮遊細菌の髪への影響
外気中には空中浮遊細菌(グラム陽性菌:マイクロコッカス、スタフィロコッカス、グラム陰性菌:シュードモナス、胞子形成菌:バシルス等)が含まれており、髪に付着します。いずれも土壌由来の細菌で、晴れた風の強い日は空中浮遊菌が髪にくっつきやすく、雨の日は細菌が浮遊できず地面に落とされるため髪からの不快臭が軽減します。天候による髪の不快臭の強弱は、多くの方が体感としてご存知かと思います。
また、毛髪側・頭皮側は、腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物、皮脂および頭皮の真菌(マラセチアやカンジダ真菌)と相互作用を起こし、独特の臭いを生じさせている可能性があります。
➋ 頭皮由来の真菌・皮脂成分と腸内環境の関与
臭いは頭皮表面の話だけでなく体内からも関与します。腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物が、血中に溶け込み、全身を巡り、頭皮の皮脂やガスおよび真菌が、毛細管現象のように毛先に向かって髪へ移動します。時間経過とともに毛先にこれらが移行し、10時間で1〜2cm、20時間で2〜4cmと進みます(あくまで目安で、皮脂の過剰分泌体質の場合、もう少し移動距離が多いかもしれません)。
また、「頭髪異臭君」の冬型では、温度上昇が不快臭の増幅装置となり、夕方〜夜にかけて臭いが強くなる傾向があります(通年型は様相が少し違うようです)。
❸ 腸内+頭皮の「二面ケア」が重要
体臭の原因は腸内環境と頭皮表面の両方にあり、どちらか片方だけのケアでは好転は難しいと考えています。別記事で好転体験のための具体的な対策(腸内ケア・頭皮ケア)を紹介しています。個人的には抗生物質により善玉菌が少なくなり日和見菌だったカンジダが増殖して発症する、腸カンジダ症を私の場合は考えています。
➍ 社会的理解不足と標準治療の限界
「髪が臭う」という症状は一般常識の外にあり、医学的にも理解されにくいのが現実です。皮膚科診療ガイドラインには「頭皮臭・毛髪臭」という概念自体が存在せず、標準治療の枠組みからも外れています。
そのため、皮膚科医やネットの未経験者の意見だけに頼るのではなく、オーソモレキュラー療法や栄養療法へのアクセス、自らの情報収集、ChatGPT(有料版かつ最新)のような横断的かつ体系的な知識ツールの活用(皮膚+腸+肝+代謝+栄養)が、回復への鍵になると私は考えています。
(ただし、有用性はあくまで「使い方次第」です。入力情報が少なかったりすると時々トンチンカンな回答をするケースもありますが、事前に与える情報の質と量に加え、単発で終わらず多角的に掘り下げて質問することが重要です。結局のところ、質問力と理解力が成果を左右しますので、あくまで自己責任です)
別の記事で詳細の対処法をご案内していますので、確認してみて下さい。
