<頭髪異臭君編:第2部・第4章>
まず、明確にしたいこと
お読み頂く前に、まず明確にしたいのですが、あなたのお悩みは、以下、どちらでしょうか?
| ① 一般タイプ (10人に2~3人) | バーベキュー等で「髪」が煙臭くなる悩み |
| ② 特殊タイプ (1000人に1人) | 外気のせいで「髪や頭」が煙臭くなる悩み |
上記1の方は、申し訳御座いません。当サイトでは扱っておりません。
上記2の方は、この記事(第2部)が合致しているので、ご自分の悩みと照合しながら読んで頂ければと思います。
少し分かりづらいので、私が体験した、頭が臭い2種類の症状を以下の通り整理します。

髪が煙臭くなる【私の症状】

・私は、中学2年(13才)から、48才までの35年間、髪と頭の臭い(頭皮というより髪や頭が臭くなる)に悩み続けました。
・私の場合、夏はまったく問題なく、冬のみに発症する、非常に特殊な症状です(人によっては1年中もしくは春のみ)。
・外気のせいで髪が煙臭くなりますが、家の中で一日過ごせば匂いはそれほど問題にはなりません。
・また、数十分、時間が経つと、煙臭い匂いは自然と消えたり、雨の日は匂いが比較的抑えられる不思議な一面もあります。
・髪が煙臭い症状になるのは、その前提として季節と外気の影響があります。
・私の場合、10月から3月までの冬を中心とした時期に、外に出て冷たい空気に触れると、髪が煙臭くなる症状です。
・私はこれを『冬・外気・頭髪異臭君』と便宜上、名付けています。あくまで意思疎通をしやすくするためです。
・このほか、3月から5月の春の時期に、特に髪が煙臭くなる『春・外気・頭髪異臭君』もいらっしゃいます。
・その他、季節に関係なく1年中、外の空気に触れると髪が煙臭くなる方もいらっしゃいます。相当きついと思います。
・匂いには、そもそも形が無く、人それぞれの印象や語彙力で表現の仕方も変わるので、この『頭髪異臭君』に特有の匂いを「煙臭い」という方もいれば「煙っぽいニオイ」とか「線香臭い」という方もいらっしゃいます。
・いづれにしても、この髪が煙臭い症状で長年困られている方は、基本的に何をやっても解決できなかったかと思います。私がそうでした。35年間もです。
・当サイトの第2部は、これまでネットで手軽に入手できる解決案を元に、色々やっても効果が無かった方々への情報提供と共有が目的です。
・この、髪が煙臭い症状で悩まれている方は、若い方から老人の方まで幅広く存在します。
・試行錯誤を繰り返しても、結局はこの煙臭い症状をコントロールできないほど、難しい問題です。
・どうしても外出が必要な場合、私の場合、時間ギリギリの直前に、お風呂に一度入っておく必要がありました。
・このお風呂に入ることで長持ちはしますが、一定の時間を超えると厳しくなるので十分とは言えません。
・この、髪が煙臭い症状に、35年悩まされ続けましたが、ようやく大幅に軽減することができました。
髪が煙臭い、同じ症状で悩む【私の仲間との遭遇】
<髪や頭が煙臭い老人男性の、立ち振舞いが印象的>

・11月下旬の夜、私はコンビニに立ち寄りました。
・そのお店は一般のコンビニより少し狭く、店内で人とすれ違ったり、追い抜いたりする場合、通路で、少し肩というか身を縮める必要があります。
・私は、「お酒、お酒」と店内の一番奥の飲料コーナーに向かって足早に移動するのですが、そこに至るまで数人居て、皆さん棚を覗き込んで買うべき商品を吟味している状況です。
・1人の横を通り過ぎた瞬間、煙臭い独特のニオイ『頭髪異臭君』に遭遇しました。
・振り返ると、野球帽のような帽子をかぶった60才くらいの老人男性。帽子をかぶっても隙間からニオイが漏れています。
・「あぁ、もうそんな季節か」と思うと同時に、この年代になるまで大変ご苦労されているんだろうなぁと悲しくなります。
・私は私で、お酒におつまみに、買うものを色々と吟味して、ガラス扉を開けてビールを手に取ったりすると同時に、どうしてもその老人男性に意識がいきます。
・その老人男性は、私より前を歩かないよう、追い越さないよう、途中途中で、立ち止まる感じです。
・私もこのような時の、お気持ちが痛いほど理解できるのです。髪が煙臭くなってしまっている時、自分の後ろに人に回り込まれるのがとても嫌なのです。一歩退いてでも、先に行ってもらいたいのです。
・別れ際、その老人男性が、外に止めてある自転車のカゴに荷物を入れて、店内の方を見つめながらも、目の焦点が合っていないような表情が非常に印象的でした。
髪が煙臭い、私と同じ症状に悩む方の【ネットでの現状】
皆さんに、先ずご理解頂きたいのは、髪が煙臭くなる『頭髪異臭君』の症状は、非常に特殊な症状のため、周囲の人にその症状を説明したり相談したとしても、悲しいことに、理解されにくいです。その実態が垣間見えるのが、ネット上のQ&A系のサイトでもあります。どれほどミスマッチを起こしているか、以下の通り、事例を見てみましょう。
【事例1】
<質問:12月の冬の時期、学生による質問>

・朝起きて、時間が経つと、髪から、野焼きのような、煙臭い匂いがします。
・登校して教室に入った瞬間、自分の髪が煙臭いと感じます。
・タバコを吸う家族も居るし、家の匂いかもしれません。
・匂いが気になり始めたのは2カ月前からです。
・困っていますので、原因と解決策が分かる方、教えてください。
<ベストアンサー>
・明らかに家の匂いもしくはタバコです。
<著者のコメント>
・私も同じ症状を経験してるので理解できますが、ベストアンサーは間違っていると思います。
・これは『頭髪異臭君』の典型的な症状です。
・それが判別できるキーワードは「野焼きの煙臭い匂い」「頭皮ではなく髪が臭う」「教室に入った瞬間」「気になり始めたのは2カ月前=投稿12月-2カ月=10月(頭髪異臭君で割合が多い「冬タイプ」のスタート月※早い人は9月下旬)です。
・回答者の理解を超えた症状なので、回答者が唯一理解が出来る「家やタバコの匂いかもしれない」に同意しているだけの回答と思います。
・このベストアンサーでは、ほぼ問題解決には至らないと思います。
【事例2】
お医者さんとやり取りができるとあるサイトでは、権威あるお医者さんにも中々理解されにくい現状があります。
質問「髪が異常に煙臭くなるのですが、どうすれば良いでしょうか?」
医師「シャンプーを変えてみては如何でしょうか?」
<私からの補足>
「色々なシャンプーを使用しても不十分な結果となります。またこの症状は、タバコや線香の匂い移りでもありません」
また、美容院等の美容関係者に相談しても、理解されにくい症状なので、一般的な症状である『頭皮脂君』に対するアドバイス(頭の洗い方、乾かし方、おすすめのシャンプー、クレンジング剤、の紹介)を受けるかと思います。要は『頭髪異臭君』向けではないのです。
髪から煙の匂いがする方が【ネットで空回りする理由】
・『頭髪異臭君』は髪が煙臭くなる、といった摩訶不思議な症状なので、経験者同士でないと会話が成り立たず、一般人からは理解されにくいです。
・発症者は1000人に1人程度の希少性の高さで、999人は未経験者なので、そもそも人数も少なすぎます。
・この症状の問題解決の難易度が高すぎて、希少性の高い経験者に出会えても、ほぼ解決策に辿り着けないと思います。
・この症状に特有の匂いは、過去に嗅いだことが無い匂いなので、煙臭いといえど、的確な言葉として表現するのが難しいです。
・これらのことから、未経験者には全く理解されず、コミュニケーションそのものが空回りします。
髪の臭いが発生する主な原因
髪や頭の臭いは単純に「頭皮の皮脂汚れ」では説明できません。私の体験と調査を踏まえると、次のような複数の要因が重なって発生していると考えています。
➊ 外気中の空中浮遊細菌の髪への影響
外気中には空中浮遊細菌(グラム陽性菌:マイクロコッカス、スタフィロコッカス、グラム陰性菌:シュードモナス、胞子形成菌:バシルス等)が含まれており、髪に付着します。いずれも土壌由来の細菌で、晴れた風の強い日は空中浮遊菌が髪にくっつきやすく、雨の日は細菌が浮遊できず地面に落とされるため髪からの不快臭が軽減します。天候による髪の不快臭の強弱は、多くの方が体感としてご存知かと思います。
また、毛髪側・頭皮側は、腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物、皮脂および頭皮の真菌(マラセチアやカンジダ真菌)と相互作用を起こし、独特の臭いを生じさせている可能性があります。
➋ 頭皮由来の真菌・皮脂成分と腸内環境の関与
臭いは頭皮表面の話だけでなく体内からも関与します。腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物が、血中に溶け込み、全身を巡り、頭皮の皮脂やガスおよび真菌が、毛細管現象のように毛先に向かって髪へ移動します。時間経過とともに毛先にこれらが移行し、10時間で1〜2cm、20時間で2〜4cmと進みます(あくまで目安で、皮脂の過剰分泌体質の場合、もう少し移動距離が多いかもしれません)。
また、「頭髪異臭君」の冬型では、温度上昇が不快臭の増幅装置となり、夕方〜夜にかけて臭いが強くなる傾向があります(通年型は様相が少し違うようです)。
❸ 腸内+頭皮の「二面ケア」が重要
体臭の原因は腸内環境と頭皮表面の両方にあり、どちらか片方だけのケアでは好転は難しいと考えています。別記事で好転体験のための具体的な対策(腸内ケア・頭皮ケア)を紹介しています。個人的には抗生物質により善玉菌が少なくなり日和見菌だったカンジダが増殖して発症する、腸カンジダ症を私の場合は考えています。
➍ 社会的理解不足と標準治療の限界
「髪が臭う」という症状は一般常識の外にあり、医学的にも理解されにくいのが現実です。皮膚科診療ガイドラインには「頭皮臭・毛髪臭」という概念自体が存在せず、標準治療の枠組みからも外れています。
そのため、皮膚科医やネットの未経験者の意見だけに頼るのではなく、オーソモレキュラー療法や栄養療法へのアクセス、自らの情報収集、ChatGPT(有料版かつ最新)のような横断的かつ体系的な知識ツールの活用(皮膚+腸+肝+代謝+栄養)が、回復への鍵になると私は考えています。
(ただし、有用性はあくまで「使い方次第」です。入力情報が少なかったりすると時々トンチンカンな回答をするケースもありますが、事前に与える情報の質と量に加え、単発で終わらず多角的に掘り下げて質問することが重要です。結局のところ、質問力と理解力が成果を左右しますので、あくまで自己責任です)
別の記事で詳細の対処法をご案内していますので、確認してみて下さい。
