<頭髪異臭君編:第2部・第2章>
まず、明確にしたいこと
お読み頂く前に、まず明確にしたいのですが、あなたのお悩みは、以下、どちらでしょうか?
| ① 一般タイプ (10人に2~3人) | 頭皮のみが臭くなる悩み |
| ② 特殊タイプ (1000人に1人) | 髪や頭が臭くなる悩み |
上記1の方は、この記事は特殊過ぎるので合致せず、当サイト第1部が合致しています。
上記2の方は、この記事(第2部)が合致しているので、ご自分の悩みと照合しながら読んで頂ければと思います。
少し分かりづらいので、私が体験した、頭が臭い2種類の症状を以下の通り整理します。

髪が風に当たると臭くなる【私の症状】

・私は、中学2年(13才)から、48才までの35年間、頭の臭い(頭皮というより髪や頭が臭くなる)に悩み続けました。
・私の場合、夏はまったく問題なく、冬のみに発症する、非常に特殊な症状です(人によっては1年中や春のみ)。
・この臭いは「〇〇の匂い」と適切な言葉で断定するのが難しいのですが、とにかく、良い匂いではありません。
・外に出て、風に当たると髪や頭から匂いが発生しますが、家の中で一日過ごせば匂いはそれほど問題にはなりません。
・また、数十分、時間が経つと、匂いは自然と消えたり、雨の日は比較的匂いが抑えられる不思議な一面もあります。
・風に当たると髪が臭くなる症状は、非常に稀な症状なので、周囲の人から理解されにくいかと思います。
・そして、その風の季節によって、大きく以下3タイプに分類されます。
・1つ目は、10月から3月までの、冬を中心とした、冷たい風に当たると髪が臭くなる『冬・外気・頭髪異臭君』。人数としては3タイプの中で一番多い傾向で、過去の私はここに所属。
・2つ目は、少し減りますが、春の3月から5月までの、春を中心とした、やや温かい風に当たると髪が臭くなる『春・外気・頭髪異臭君』。ネット上でもたまに見かけます。
・3つ目は、大幅に人数が減りますが、季節に関係なく(と言っても、夏以外の秋冬春で、とにかく外に出て)、風に当たると髪が臭くなる『一年中』という方も居ます。相当きついと思います。
・この、風による症状で悩まれている方は、毎年、同じ時期に、同じように繰り返し悩まれます。
・私は冬のタイプだったので、10月から3月の、冷たい風に35年間も悩まされ続け、晴れた日に外出し、冷たい風に当たると髪が臭くなりますが、強い風ほど顕著です。
・その後、暖かい部屋に入ると独特の匂いを放ち、それはもう強烈に絶好調で、当の本人は、他人に匂いがバレないように気を使うことに、身も心も疲れ果てます。
・また、周囲に臭っているのではと気が気ではなく、集中力を失い、メンタルが崩壊、気が滅入って、完全にノックアウトされますが、数十分、屋内に居ると自然と匂いが消えていく、という不思議な一面もあります。
・私の場合ですが、どんなシャンプーやヘアケアでも、頭の匂いの制御が不能で、何をやっても解決できませんでした。
・ヘアコロンなどをすると余計に匂いが変になりますが、トイレで髪を濡らして拭いたりするとマシになります。
・また、無風の日や雨の日は、髪の臭い匂いは比較的抑えられるかと思います。
・私は、春や1年の経験はないので詳細不明ですが、風の影響を受けて髪が臭くなるのであれば、季節は違えど、ニオイのメカニズムは同じと考えています。
同じ症状に悩む【私の仲間との遭遇】
<風の強い冬の日、ご不満を、ご自分のご息女にバスの中で漏らす、美容第一の奥様>

・風の強い季節、私一人でバスに座っていた時、40代の奥様と高校生くらいの娘さんが二人、バスに乗り込んで来て、ちょうど私の前に座られました。
・その奥様が、ご自分の髪を何度か手で触り、鼻をさりげなくクンクンさせながら、その匂いに困惑しており、隣に座る高校生のご自分の娘さんに話をされていました。
・「この時期の風のせいで、何でこう、髪に匂いが付いちゃうんだろー、本当に困っちゃう、もうヤダー」くらいの部分的な話が目の前に座られたので自然と聞こえてきます(故意ではありません(笑))。
・身なりもきちんとしている、美容を第一にする女性だから、余計に気の毒でした。
・もっと積極的に情報発信していかないとマズイと改めて思いました。
風に当たると髪が臭くなってしまう方の【ネットでの現状】
皆さんに、先ずご理解頂きたいのは、風に当たると髪が臭くなる『頭髪異臭君』の症状は、非常に特殊な症状のため、周囲の人にその症状を説明したり相談したとしても、悲しいことに、全く理解されません。その実態が垣間見えるのが、ネット上のQ&A系のサイトでもあります。どれほどミスマッチを起こしているか、以下の通り、事例を見てみましょう。
【事例1】
<質問:秋の時期、女性による投稿>

・外の風に当たると、頭皮ではなく髪が臭くなります。
・自転車で移動した後は、とくにひどく、髪から変な匂いがします。
・雨の日は匂いはあまりつきません。
・同じ悩みを持っている人でないと分からないと思います。
・同じ悩みで改善した方はいらっしゃいますか?
<ベストアンサー>
・髪を結べばよいのでは?
<著者のコメント>
・私も同じ症状を経験したから理解できますが、ベストアンサーは本質を突いていないと思います。
・帽子をかぶるという手もあり、本質的な対策ではないですが有効です。
・これは典型的な『頭髪異臭君』の症状です。
・それが判別できるキーワードは「外の風に当たると」「頭皮ではなく髪が臭くなる」「変な匂い」「雨の日はマシ」となります。
・この質問者もお気づきの通り、「同じ悩みを持つ」人間でないと、この症状はまず理解できないと思います。
・相談内容が回答者の理解を超えていますので、髪を結んで、空気に触れる髪の、接触面積を小さくする、という安直な回答にすぎず、このベストアンサーの路線では、ほぼ本質的な問題解決には至らないと思います。
【事例2】
お医者さんとやり取りができるとあるサイトでは、権威あるお医者さんにも中々理解されにくい現状があります。
・質問「風に当たると髪が異常に臭くなるのですが、どうすれば良いでしょうか?」
・医師「赤みや痒みやフケ、湿疹はありますか?」
・医師「肥満や糖尿病はありませんか?」
<私からの補足>
赤みや痒み、フケや湿疹はなく、比較的、健康な頭皮環境かと推察しますが、それでも臭うのです。私の場合、肥満や糖尿病はなく、至って健康でした。
また、美容院等の美容関係者に相談しても、理解されにくい症状なので、一般的な症状である『頭皮脂君』に対するアドバイス(頭の洗い方、乾かし方、おすすめのシャンプー、クレンジング剤、の紹介)を受けるかと思います。要は『頭髪異臭君』向けではないのです。
【ネットで空回りしてしまう理由】
・この症状は、特殊過ぎる摩訶不思議な一面があります。
・それは、例えば、「風に当たると臭い」「頭皮ではなく髪が臭い」「特に冬か春の時期限定で臭う」「30分すると匂いが自然と消える」「屋外から室内に入った後にニオイが顕著」「外気の影響を受ける」「雨の日はマシ」「時間が経つとニオイが収まる」などです。
・悩みが深刻なので、そのコンプレックスゆえに人に隠したい心理が働き、情報の秘匿性は高く、露出度は極めて低いと考えています。
・世間から認識されていない症状なので、解決を試みる団体が存在しないと思います。
・『頭髪異臭君』に特有の、独特な匂いの表現の仕方が人によって違い、希少性も高いので、表現の統一すら出来ません。
・これらのことから、未経験者には全く理解されず、コミュニケーションそのものが空回りします。
髪の臭いが発生する主な原因
髪や頭の臭いは単純に「頭皮の皮脂汚れ」では説明できません。私の体験と調査を踏まえると、次のような複数の要因が重なって発生していると考えています。
➊ 外気中の空中浮遊細菌の髪への影響
外気中には空中浮遊細菌(グラム陽性菌:マイクロコッカス、スタフィロコッカス、グラム陰性菌:シュードモナス、胞子形成菌:バシルス等)が含まれており、髪に付着します。いずれも土壌由来の細菌で、晴れた風の強い日は空中浮遊菌が髪にくっつきやすく、雨の日は細菌が浮遊できず地面に落とされるため髪からの不快臭が軽減します。天候による髪の不快臭の強弱は、多くの方が体感としてご存知かと思います。
また、毛髪側・頭皮側は、腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物、皮脂および頭皮の真菌(マラセチアやカンジダ真菌)と相互作用を起こし、独特の臭いを生じさせている可能性があります。
➋ 頭皮由来の真菌・皮脂成分と腸内環境の関与
臭いは頭皮表面の話だけでなく体内からも関与します。腸内環境の乱れによるガス成分や代謝産物が、血中に溶け込み、全身を巡り、頭皮の皮脂やガスおよび真菌が、毛細管現象のように毛先に向かって髪へ移動します。時間経過とともに毛先にこれらが移行し、10時間で1〜2cm、20時間で2〜4cmと進みます(あくまで目安で、皮脂の過剰分泌体質の場合、もう少し移動距離が多いかもしれません)。
また、「頭髪異臭君」の冬型では、温度上昇が不快臭の増幅装置となり、夕方〜夜にかけて臭いが強くなる傾向があります(通年型は様相が少し違うようです)。
❸ 腸内+頭皮の「二面ケア」が重要
体臭の原因は腸内環境と頭皮表面の両方にあり、どちらか片方だけのケアでは好転は難しいと考えています。別記事で好転体験のための具体的な対策(腸内ケア・頭皮ケア)を紹介しています。個人的には抗生物質により善玉菌が少なくなり日和見菌だったカンジダが増殖して発症する、腸カンジダ症を私の場合は考えています。
➍ 社会的理解不足と標準治療の限界
「髪が臭う」という症状は一般常識の外にあり、医学的にも理解されにくいのが現実です。皮膚科診療ガイドラインには「頭皮臭・毛髪臭」という概念自体が存在せず、標準治療の枠組みからも外れています。
そのため、皮膚科医やネットの未経験者の意見だけに頼るのではなく、オーソモレキュラー療法や栄養療法へのアクセス、自らの情報収集、ChatGPT(有料版かつ最新)のような横断的かつ体系的な知識ツールの活用(皮膚+腸+肝+代謝+栄養)が、回復への鍵になると私は考えています。
(ただし、有用性はあくまで「使い方次第」です。入力情報が少なかったりすると時々トンチンカンな回答をするケースもありますが、事前に与える情報の質と量に加え、単発で終わらず多角的に掘り下げて質問することが重要です。結局のところ、質問力と理解力が成果を左右しますので、あくまで自己責任です)
別の記事で詳細の対処法をご案内していますので、確認してみて下さい。
